はじめに
三国志に登場する英雄たちは、
ただの武将ではありません。
彼らの言動や判断には、現代にも通じる
知恵や人間関係のヒントが詰まっています。
今回は、
人物像が際立つ8つの故事を通して、
彼らの魅力と深みをひもといていきます。

三国志とは
三国志は、
魏(ぎ)、呉(ご)、蜀(しょく)の
三国の争いを書いた史実と虚構を交えた
歴史物語です。
主な登場人物
劉備(りゅうび):
蜀漢の初代皇帝
関羽(かんう):
劉備、張飛と黄巾の乱から
行動を共にし蜀の建国に尽くした人物
張飛(ちょうひ):
劉備、関羽と黄巾の乱から
行動を共にし蜀の建国に尽くした人物
諸葛孔明(しょかつこうめい):
劉備に仕え、天才軍師として活躍
曹操(そうそう):
魏の建国に尽力し、
乱世の英雄とされる人物
呂布(りょふ):
武芸を極めた武将
孫権(そんけん):
呉王
馬謖(ばしょく):
人並みはずれた才能は諸葛亮に
高く評価されていた
曹丕(そうひ):
魏の初代皇帝
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三国主な年表
| 西暦 | 魏の出来事 | 蜀の出来事 | 呉の出来事 |
| 220 | 曹丕が魏の文帝に | ||
| 221 | 孫権、魏に臣従 | 劉備が帝位に | 孫権、呉王に |
| 222 | 呉を攻める | 劉備、陸遜に大敗 | 孫権、独自に年号 |
| 223 | 曹仁が呉に敗れる | 劉備死す | 蜀と同盟 |
| 224 | 呉を攻める | 呉の使者、来訪 | 徐盛、魏を退ける |
| 238 | 卑弥呼が遣使 | ||
| 241 | 呉の侵攻を防ぐ | 上庸郡に出兵 | 魏と対峙する |
| 243 | 卑弥呼が遣使 | 姜維が大将軍に | 顧雍、死す |
| 244 | 曹爽、漢中で敗退 | 魏を退ける | 陸遜が丞相に |
| 250 | 呉の混乱に乗じて攻撃 | 姜維が西平へ進軍 | 孫亮が皇太子に |
| 252 | 呉の南部を攻める | 孫権、死す | |
| 253 | 呉と攻防を繰り返す | 費禕が刺殺される | 諸葛恪が殺される |
| 263 | 蜀を平定 | 魏により滅亡 | |
| 280 | 呉を滅ぼし統一 | 魏により滅亡 |

故事
月旦評
(1)月旦評
①意味:
毎月1日に人物の批評や品定めを
していたことから
品定めや、人物を評価をすることを、
月旦評と言うようになりました。
②エピソード:
後漢の時代には、
人物の批評が盛んに行われていました。
その中でも許劭(人物評論家)が、
毎月1日に自分の故郷の人達の人物批評を
楽しんだことから月旦評と言っていました。
月旦評で良い評価をされた人は出世し、
評価が良くない人は落ちぶれて行きました。
七歩の才
(2)七歩の才
①意味:作詞の才能に優れていて、
七歩、歩く間に詩ができるといわれるくらい、
才能があるということ。
②エピソード:
曹操の死後、後を継いだ曹丕は、
弟の曹植に文才があるのを妬んで、
「七歩、歩く間に詩を作れ、
出来なければ死刑にする」と命令しました。
曹植は立ちどころに兄から受けている無情を
表す詩を作り無念を晴らしました。
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人中の呂布、馬中の赤兎
(3)人中の呂布、馬中の赤兎
①意味:
人間の中には呂布という優れた人物がいて、
馬の中には赤兎※という1日千里を
走る名馬がいる。
②エピソード:
呂布は黒山賊との闘いの時に、
赤兎馬に乗り、相手より少ない兵力で
見事勝利を収めました。
※赤兎
赤兎は一日に千里(約400km)を
走ることができると言われる名馬です。
赤い毛をしていて、
兎のように素早い馬から「赤兎」
と呼ばれています。
胆斗の如し
(4)胆斗の如し
①意味:
肝が一斗升(約2リットル)のように
大きくて動じないこと。
非常に大胆な例え。
②エピソード:
姜維(蜀の武将)が、闘いで敗れて
殺されました。
その時腹を裂くと、肝の大きさが一斗升
あったといわれています。
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桃園の誓い
(5)桃園の誓い
①意味:
大きな志を成し遂げるために固く誓い合い、
義兄弟の契りを結ぶこと。
②エピソード:
劉備、関羽、張飛の3人が
張飛の家で宴会を開き、
劉備が長男、関羽が次男、張飛が三男の
義兄弟の契りを結び、
生死を共にすると桃畑で誓い合いました。
伏竜鳳雛
(6)伏竜鳳雛
①意味:
池に潜んでいる竜と鳳凰のひなのように
才能があるのにチャンスに恵まれず、
まだ世間に知れ渡っていない人のこと。
将来の有望株。
②エピソード:
司馬徽(人物評論家)は、
これから世に出る有望な人物は、
「伏竜と鳳雛」と呼ばれる人物だとし、
池に潜んでいる竜を諸葛孔明、
鳳凰のひなを龐士元(武将)に例えました。
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乱世の英雄
(7)乱世の英雄
①意味:
平和な世の中なら悪人だが、
乱れた世の中では、力を発揮して
英雄になる人物のこと。
②エピソード:
曹操がまだ若いころ、
許劭(人物評論家)に人物評論を頼んだが、
聞き入れてくれなかったので、
脅したところ、しぶしぶ引き受けて
言った言葉が、
「あなたは世の中が平和なときは悪人だが
乱世では英雄だ」です。
藍田、玉を生ず
(8)藍田、玉を生ず
①意味:
立派な家柄からは賢明な子供が
生まれること。
②エピソード:
藍田とは、中国の地名で
美しい玉の産地です。
孫権(呉の初代皇帝)が、
諸葛瑾(諸葛孔明の兄・政治家、武将)に
息子の優秀さを称えて
「立派な家柄からは賢明な子供が生まれる」
と褒めました。

おわりに
三国志の英雄たちは、
戦場だけでなく日々の言動の中にも、
その人柄や信念をにじませていました。
彼らの故事に触れることで、
私たち自身の生き方や
人との向き合い方にも、
新たな視点が生まれるかもしれません。
時代を超えて語り継がれる理由が、
少しでも伝わっていれば幸いです。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
参考書籍:
株式会社HK INTERNATIONAL VISION発行
三国志故事成語辞典
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