はじめに
人と関わる中で、
思い通りにいかないことや、
すれ違いが起こることは珍しくありません。
そんなときこそ、相手を思いやり、
自分の言動を省みる姿勢が大切です。
古代中国の「思想家・孔子」が
弟子たちに語った「論語」には、
人間関係を円滑にするための知恵が
数多く詰まっています。
今回はその中から、
現代にも通じる言葉を選び、
人との付き合いに役立つヒントとして
紹介いたします。
活用して頂き円滑な人間関係を
築くことができれば幸いです。

人間関係に関わる言葉
巧言令色
①子曰く、巧言令色、鮮なし仁。
②意味
・先生が言われた。
巧みな話しぶりで、
見かけだけにこだわるような人間には
仁(人を思いやる心)は備わっていないものだ。
③補足
・よく聞く一文です。
自分の目的を果たすため、
巧みな言葉や外観、人当たりのよさで近寄ってきて
来るような人には人を思いやる心がないので、
注意するように促しています。
仁に近い人
①子曰く、剛毅朴訥、仁に近し。
②意味
・先生が言われた。
正直で、勇敢、質実、寡黙な人は仁に近い。
③補足
・口下手で素朴なみかけだけれど、
決断力と強い信念をもっている人には仁があるもの。
広告
過ちは性格による
①子曰く、人の過つや、
各々其の党に於いてす。
過ちを観て斯に仁を知る。
②意味
・先生が言われた。
人が犯す過ちというものは、
それぞれの性格によって特徴が出る。
犯した過ちと、どう始末したかによって
その人の人間性が分かります。
③補足
・自分が所属する所で過ちを犯し、
その過ちをどのように処理したかで、
性格や人柄が分かってしまうということです。
行動は俊敏に
①子曰く、君子は言に訥にして、
行に敏ならんと欲す。
②意味
・先生が言われた。
君子は、言葉はゆっくりと重たくても良いが、
行動は俊敏でありたいものだ。
③補足
・言葉は、ゆっくりでも、重々しくても
その言葉が相手に伝われば良い、
まずは行動実行が俊敏でありたいものだと
述べています。
広告

自分の言葉に責任を持つ
①子曰く、其の言にこれはじざれば、
則ちこれを為すこと難し。
②意味
・先生が言われた。
自分の言った言葉に責任を持たずに、
恥ずかしいと思わない者は、
最初から実行するのは難しいものだ。
③補足
・大きなことを言って、できなかった場合に、
恥ずかしいと思う気持ちがない人は、
最初からやる気がないのと同じなので、
出来ないことになる。
このように自分の言葉に責任を持てないような人は、
結局嘘つきなので、注意しなけばいけない、
と忠告しています。
中庸である人
①子曰く、中庸の徳たるや、其れ至れるかな。
民鮮なきこと久し。
②意味
・先生が言われた。
中庸の道徳としての価値は、
いかにも最上だね。だが時代が移り変わり、
中庸の価値が分からなくなり、
人々の間から消えてしまったのは嘆かわしい。
③補足
・物事に対して、
その時の気分や感情で当たるのではなく、
どのようなときでも公平公正でいるのは
難しいものです。
だから、
孔子が中庸の人に教えたいと思っても、
なかなかいない、と言っています。
道理から外れたことは口にしない
①子、怪力乱神を語らず。
②意味
・孔子は、
奇抜なこと、
力技のこと、
不倫のこと、
神秘なことについては口にすることはなかった。
③補足
・弟子が孔子を語った一文です。
孔子は人間が解決できない問題は関心を
示さず、道理から外れた人とは
話しませんでした。
広告

付和雷同
①子曰く、君子は和して同ぜず、
小人は同じて和せず。
②意味
・先生が言われた。
君子は調和するが雷同はしない、
小人は雷同するが調和はしない。
③補足
・立派な人物は道理をわきまえているので、
誰とでも仲良くできますが、
自分の考えをもっているので、付和雷同※しません。
しかし、小人は、誰にでも同調するが、
なかなか真の友人ができない、
と述べています。
※付和雷同
・自分にしっかりした主義や主張がなく、
むやみに他人の意見に同調すること
人のせいにする人
①子曰く、身自ら厚くして、薄く人を責めれば、
則ち怨みに遠ざかる。
②意味
・先生が言われた。
われとわが身を深く責め、
人を責めることをゆるくしていけば、
怨みごとからは遠ざかるものだ。
③補足
・何か問題が起こったとき、
すぐに他人のせいにする人がいます。
そうした態度は、
周囲の反感を買ってしまうのも当然のことです。
さらに詳しく調べてみると、
実は本人のミスが原因だったという場合もあります。
そのような場合、
嫌われたり責められたりするのは、
ある意味仕方のないことかもしれません。
だから人を責める前に、
まずは自分を責める姿勢を持つことが
徳を高めることになります。

おわりに
論語より「人間関係に関わる文章」を
紹介しましたが、いかがでしたか?
論語の言葉は、時代や文化が違っても、
人と人との関係において
大切な本質を教えてくれます。
日々の生活の中で、
少し立ち止まって自分の言動を
見つめ直すことで、より良い関係を
築くきっかけになるはずです。
古の知恵に耳を傾けながら、
現代の人間関係にも
活かしていくことで、心穏やかな日々が
広がっていくでしょう。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
参考書籍:面白いほどよくわかる論語
石田琢智著
発行所:株式会社日本文芸社


コメント