はじめに
論語にはさまざまな解釈がありますが、
言葉が簡潔でわかりやすいため、
今も私たちの心に生き続けていると
感じます。
そんな論語ですが、
かつては身分の高い武士階級が学ぶ
特別な学問でした。
それを私たちの身近なものにしてくれたのが、
実業家・渋沢栄一です。
彼が著した『論語と算盤』※1は、
論語の教えと経済活動を結びつけた
名著として、
今も多くの人に読まれています。
そんな論語の中から今回は、
仕事に関わる話を紹介します。
仕事の場で
活かしていただければ幸いです。
※1『論語と算盤』
論語の教えから
「私利私欲に走るのではなく、社会全体の利益を考え、
道徳に基づいた経済活動を行うべきだ」
ということが書かれています。

仕事に関わる論語
人の評価は気にしない
①子曰く人の己を知らざることを患えず
人を知らざることを患う。
②意味
・先生が言われた。
人が自分に対してどのような評価をしているのかを
気にして悩むことより、
自分が他人のことを理解しているのかどうかを、
考えることが大事です。
③補足
・他人が自分をどう思っているかに悩むよりも、
自分が他人をどれだけ理解できているかが大切です。
そこから
悩んでいるだけでは
問題は解決しません。
だからこそ、
解決に向けた努力を重ねることが
重要になります。
古きを温め新しきを知る
①子曰く、故を温めて新しきを知る
以て師となるべし。
②意味
・先生が言われた。
古いことをよく学んで、新たに知識として
活かすことができる人は、
先生になれる人だ。
③補足
・ことわざの「温故知新」です。
技術や環境は新しくなっていきますが、
これまで蓄積してきた経験や知識を疎かにせずに、
しっかりと活かしていくことが重要です。
**新しいことを開始するには**
やみくもに取り組むのでは無く
①過去のことをよく調べる
②時代に合ったものを考える
☟
良い結果
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管理者は器になってはいけない
①子曰く、君子は器ならず。
②意味
・先生が言われた。
君子は入れる物が決まっている器ではいけない、
柔軟な対応が必要。
③補足
・器は使う用途が決まっていますが、
管理者は器にはまるエキスパートになる必要はなく、
幅広いスキルを身につけ状況に応じた対応が必要。
管理者は幅広い能力と
臨機応変な姿勢を
管理的な立場にある人が人材育成に目を向けた時、
思い出して欲しい言葉です。
君子とはどのような人か?
①子貢、君子に問う。
子の曰く、先ず其の言を行い、
而して後にこれに従う。
②意味
・子貢※が先生に、
君子とはどのような人か尋ねた。
先生は言われた。
君子というものはまずは行動で示して、
その後で説明するような人だ。
③補足
・この言葉の意味は「実行第一」です。
私の周りにも、
講釈だけはするけど行動が伴わない人がいます。
そういう人に限って「自分は認められていない」
と愚痴をこぼしますが、
客観的に見れば口だけで何も努力してないので、
認められないのは当たり前です。
言葉で言うことは簡単です。
行動に移してこそ言葉は生きます。
まずは実行!を習慣に!!
※子貢
孔子の弟子で、
商才には優れていましたが、
口が達者で行動が伴わないことも多かったようです。
子貢の商才には一目置きながらも、
口先だけで行動が伴わない点について『論語』の中で
何度か戒めているのです。
面白いほどよくわかる論語より引用
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私利私欲を貪むさぼらない
①子曰く、利に放りて行えば、怨み多し。
②意味
・先生が言われた。
利益ばかりを考えて行動していると、
人から怨みを受けることが多いものだ。
③補足
・ことわざの「金はあぶない所にある」です。
利益を上げるためには普通にしていてはできませんが、
利益ばかり考えて行動していると、
人から怨みを買うもので、
注意しなければいけませんとの忠告の一文です。
利益を上げるために悪事や人々の生活に
及ぼすような間違った儲け方は
いいわけではありません。
正しい儲け方で利益を!
徳のある人物とは
①子曰く、徳は孤ならず。必ずとなりあり。
②意味
・先生は言われた。
徳があれば孤立することはない。
必ず人はついてくるものだ。
③補足
・現代風に当てはめれば、「企業は人なり」です。
優れた人間性や道徳性を備えた人のもとに
人は集まります。
管理的立場にある人は「徳」を身につけ、
人が集まるようにしたいものです。
**徳のある人とは**
・品格が身につき、善悪の正しい判断ができ、
思いやりのある人
管理者の使命
①子曰く、其の身正しければ、
令せずとも行われる。
其の身正しからざれば、令すと雖も従われず。
②意味
・先生が言われた。
管理的立場の人は、自身が正しい行動をしていれば、
命令などをしなくても部下はついてくるものだ。
しかし、
正しい行動をしていなければ、
命令しても部下はついてこない。
③補足
・「管理的立場の責務は自らが手本になる」ことです。
管理的立場の人は「口で言うだけ」でなく、
自ら「手本を示し」
部下がついてくるようにしたいものです。
自らが模範になることが
管理者の使命
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SNSを仕事に【SONOMAMA受講者の声】
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報酬を得ることとは?
①憲、恥を問う。
子曰く、邦に道あれば穀す。
邦に道なきに穀するは、恥なり。
②意味
・憲※が、恥について質問した。
先生は言われた。
国家に道があれば俸禄を受けるが、
国家に道がないのに俸禄を受けるのは、
恥ずかしいことである。
③補足
・官吏(国家公務員)は、
国が順調なときに、働かないで給料をもらったり、
国が正しくないことをしているときに、
それを助けて給料をもらうことは恥ずかしいことだ。
「お金儲け」のためなら
何をしていいわけではありません。
お金儲けにもルールがあり、
それを外れることは恥ずかしいことです。
ルールに則った「金儲け」をして、
自分も周りも笑顔にしましょう。
※憲
姓は原、名は憲、字は子思
魯または宋の人。
清廉な人で貧しかった。
面白いほどよくわかる論語より引用
上司と部下の関係
①子路、君に事えんことを問う。
子曰く、欺くことなかれ、而して之を犯せ。
②意味
・子路※が主君に使えることについて質問した。
先生は言われた。
人に仕えたならば欺いてはいけない。
しかし君主が間違っていたときは、逆らってでも
その間違いを改めるように進言するべきだ。
③補足
・自分が納得して入った会社を簡単に
辞めてはいけない。
しかし、納得して入社した会社が不正を働いていたら、
身を呈して改めるように進言することが必要。
**上司と部下の関係**
・上司は風通しをよくして、
発言しやすい環境を作る
・部下は上司の懐刀になる。
※子路
姓は仲、名は由、字は子路または季路ともいう
「孔門の十哲」の一人
若い頃は任侠の人だったが、
孔子の影響で礼儀を学び、生涯にわたり孔子の
ボディーガードをつとめたという
面白いほどよくわかる論語より引用

おわりに
論語より
「仕事に関わる言葉」を9文
紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
「論語読みの論語知らず」という言葉があります。
これは、論語を読んで知識として理解していても、
その教えを実際の行動に活かせない人を指します。
そうならないためにも、今回ご紹介した言葉を
知識として身につけるだけでなく、
ぜひ日々の仕事の中で実践してみてください。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
参考書籍:面白いほどよくわかる論語
石田琢智著
発行所:株式会社日本文芸社

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